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アンコール遺跡6

太古の歴史と神秘に触れる アンコール・ワット5日間
 
 
アンコール・ワット
 
 
泣く子も黙る
 
これです。
angkorwat01
 
 
アンコールは都城、都市、城、町の意味でワットは寺院の意味です。
 
カンボジアの国旗にも描かれています。
カンボジアの象徴です。
 
アンコール遺跡のほとんどが東向きに建てられているのですが
アンコール・ワットは西向きです。
真西です。
 
 
超個人的アンコール・ワットの興味をそそられるところ
 
・日本人 アンコール・ワットと祇園精舎を勘違いの巻
加藤清正の家臣の家の森本右近太夫一房が1632年にアンコール・ワットを訪れ
2か所に墨書を残しています。
1つは十字回廊南回廊の石柱に
寛永九年1月20日に記しています。
angkorwat02
 
もう一方は第一回廊北経蔵入口に寛永九年1月30日に記しています。
 
少なくとも10日間はアンコール・ワットに滞在していたことが分かります。
 
父を偲んで書いたとの説もありますが、
この時まだ存命だったようです、、、あれれ
 
 
アンコール・ワットにはこのほかに日本人が残したいわゆる落書きがたくさんあるのですが、
なぜ日本人がアンコール・ワットを祇園精舎だと長年思い込んでしまったのか。
 
そもそもの間違って?しまった理由はわかりませんが、
徳川家光がオランダ語の通訳である島野兼了に祇園精舎の視察を命じ、
持ち帰った見取り図がアンコール・ワットのものであったためと推察されています。
 
そしてこの持ち帰った見取り図を描いたのが実は森本右近太夫一房であると、ほぼ結論づけられています。
 
森本右近太夫一房のアンコール・ワット滞在が少なくとも10日間あったことから
作図する時間があったと考えられています。
 
ちょっとしたメモが歴史の究明の一端になるわけですね。
 
そして祇園精舎の特定は1863年にイギリスの考古学者カニンガムによってインドのサヘート・マヘートであると特定されています。
 
祇園精舎だとかサヘート・マヘートだとか王舎城だとか、得意分野すぎて脱線したくてうずうずしますが、いずれかの機会に
 
 
アンコール・ワットから祇園精舎へつながってしまうところがなんとももう
たのしいいいいいいいいい!
 
 
・フランス人 アンコール・ワットに行くの巻
1850年にフランス人のシャルル神父がアンコール・ワットを訪れていて、
その10年後に訪れたアンリ・ムーオによってアンコール・ワットの存在が広く西欧諸国で知られるようになりました。
 
アンリ・ムーオは地元民の案内でアンコール・ワットに訪れていること、その際の建物の損傷が他の遺跡に比べて少なかったことなどから
アンコール・ワットは地元では忘れ去られてなどなく、信仰を集めていたことが伺えます。
 
 
・アンコール・ワット フランス人により修復されるの巻
アンコール・ワットが西欧から世界に広く知られるようになり、
遺跡の保存・修復のために土砂や樹木の除去を行い、芝生を植えたりしたそうです。
 
「ニッポンドットコム」の記事にアンコール遺跡研究の第一人者で
現在上智大学アジア人材養成研究センター所長石澤良明先生のインタビューでこんなことが話されていました。
 
「遺跡を修復する際、少なからず修復者の主観が入ります。
(中略)アンコール・ワットの修復におけるフランス人にも同様のことが言えます。(中略)
カンボジア的な価値観でいいますと、遺跡の中に畑があってもいいし、家畜がいてもいい。
鬱蒼とした森に遺跡が包まれていてもいい。自然や暮らしと一体化した形で残していく方が、
カンボジア人のコスモロジー(宇宙観)には合っているように思えます。
遺跡の周辺で生活をしている村人たちの村落社会の発展と民族文化の保護を視野に入れて、
総合的に修復事業を考えていくことが大切です。」
 
アンコール・ワットは放棄されていた期間があるにせよカンボジアの文化風習の価値観からは
決した廃れた場所ではなく、しっかりと融合して時代時代のあるべき姿で存続し続けた存在であることが伺えます。
 
西洋から見たら荒廃かもしれないけれど、カンボジアからみたらなんてことないありかたということでしょうか。
 
 
修復といっても別の土地や文化・宗教や習慣に沿っての修復は逆効果の可能性ありということを考えさせられます。
 
 
・アンコール・ワット カンボジアfeat.日本が修復するの巻
2020年までの予定でアンコール・ワットの西参道が修復されていますが、
こちらは前述の上智大学アジア人材養成センターが技術の諸々の指導を現地の人にし、
現地の方法、当時の方法で修復しているそうです。
 
修復や改修や何かしら工事と聞くと、観光へのプラスのイメージを持たれないこともあるかもしれません。
しかし、決してそんなことはありません。
 
是非その修復も見てみてください。
 
修復・調査・保存を連動させた素晴らしい活動を見られるチャンスです。